アンティゴネ アヴィニヨン演劇祭2017

概要
2017年7月 アヴィニヨン演劇祭オープニングメイン会場法王庁中庭での
『アンティゴネ』のための舞台デザイン
concept
「死んだら、皆、仏」という死生観を表現するため、まず「この世」と「あの世」をつなぐ境界としての水をステージ全面に張る。この水は「魂の帰る場所」をイメージしている。

龍安寺の石庭のようなイメージで、石をところどころ、島のように配置。つまり「生」というのは、この「魂の空間」の中に浮かんだ島のようなものである、と。舞台上にいる俳優たちは、皆等しく仏、「無垢な魂」です。そのうち、石の上に乗っているのが、アンティゴネやクレオン、ハイモンといったこの芝居に登場する人物。石の上に乗っている間が、ほんの短い人の一生である、というふうに表現した。

会場となる法王庁中庭の巨大な空間が、大きな課題となった。2,000人を収容する客席をすっぽりその内側に抱え込んでいて、3面に25m強の高さの壁がそそり立っている。そのため、客席の後ろの方からは、登場人物がとんでもなくちっぽけにしか見えない。
これを逆手に取って、この壁をいかに使えるかを考えた。
そそり立つ巨大な壁面を野球のスタンドのような客席から見下ろすので、目の前に大きなスクリーンがあるようにしか見えない。ですので、この巨大な壁面をスクリーンに見立て、俳優の影をそこに映し出すことで、影絵芝居にしてしまったらどうだ、ということを演出家に提案。
水辺に漂っている魂に光を当てると、壁面に影絵が浮かぶようになる。その影絵で、王女アンティゴネの悲劇の物語がどんどん展開していく。この奥行のない影絵、二次元の世界が実はこの世であって、手前の三次元の部分はあの世である、という見方ができる。

物件名|アンティゴネ アヴィニヨン演劇祭2017
竣工年|2017
会 場|アヴィニヨン法王庁 フランス
URL|http://festival-shizuoka.jp/blog/2566/
写 真|新良太

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